山田六郎 weblog

大阪名物くいだおれ創業者山田六郎の孫にして同姓同名である、経営/観光/広報コンサルタント山田六郎が実名で執筆する有責任ブログ
経営学や観光振興についての諸問題が一応テーマですが、身辺雑記、論理的哲学的思考からみた世の中の矛盾についても書いてます。
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ウォークマンがiPodを抜いた??

2010/08/19 木 | 研究 > 経営学

別に経営学に限ったことではないが、数字を読む場合の落とし穴について。


・アップルがソニーに再び敗れる——。「BCNランキング」の週次データによる、携帯オーディオ
 プレーヤーのメーカー別販売台数シェアで、2010年8月第1週(2010年8月2日-8日)、ソニーが
 シェア46.7%でおよそ1年ぶりにトップを獲得。8月第2週もシェア48.1%で引き続きトップに立ち、
 2位のアップルとのシェアの差を3.3ポイントに広げている。

 ●“iPodの買い控え”だけでは説明つかない今年のシェア逆転劇
 かつては国内外のメーカーがひしめきあい、量販店で大きな売り場を占めていた携帯オーディオ
 プレーヤー。メーカー数は現在でも多いが、淘汰が進んで、事実上、「アップルのiPod」
 「ソニーのウォークマン」の二者択一となっている感がある。特にここ半年ほどは、この2社だけで
 携帯オーディオ全体の販売台数の9割を占め、残りの1割を十数社のメーカーが奪い合っている状態だ。

 昨年の8月最終週(2009年8月24日-30日)、ソニーのメーカー別販売台数シェアがアップルを
 上回ったときは、新しいiPodを待つユーザーの “買い控え”が最大の要因と思われた。
 実際、2009年9月10日に第5世代iPod nanoをはじめとする新製品が発表されると、アップルが
 再びトップに立ち、以降、1位のアップルは40〜60%台、2位のソニーはそれよりやや低い
 20〜40%台のシェアを保っていた。

 アップルは、2009年9月第2週(2009年9月7日-13日)から2010年7月最終週(2010年7月25日-31日)まで
 47週連続でメーカー別販売台数シェア1位を記録。その間、2010年5月第3週には、2位のソニーに
 わずか0.3ポイント差まで詰め寄られたが、逆転されることはなく、その後は再び差を広げていた。

 しかし、7月半ばから再び上位2社のシェアが接近。8月第1週(2010年8月2日-8日)、翌8月第2週
 (8月9日-15日)は、アップルが2位に後退し、代わってソニーが1位を獲得した。両社のシェアの差は、
 8月第1週の時点ではソニーが46.7%、アップルが45.7%でわずか1.0ポイントだったが、8月第2週になると、
 ソニーが48.1%、アップルが44.7%と、3.3ポイントに拡大した。
http:///www.asahi.com/digital/bcnnews/BCN201008180012.html
(以下略)
さて、いろいろとなぜシェアが増えた減ったと書かれているのだが、別にソニーのウォークマンの人気が爆発したからでもiPodの人気が落ちたわけでもなんでもない。
マーケットインの発想・お客様中心の発想からすれば、そもそも商品カテゴリーである「携帯音楽プレイヤー」というくくり自体を疑わなければならない。

音楽を携帯し、外出先で楽しむのに、別に専用のプレイヤーでなければならないわけではない。
着うたフルなどで携帯電話ででもLISMOとかで楽しめる。
その上、昨今はスマートフォンなるものがでてきている。
筆者はiPod touchをもっているが、(ほとんど妻に召し上げられているが)携帯電話としての通信機能がないだけで、bluetoothもWiFiも使える。家庭内LANでインターネットにも繋げられる。限りなくiPhoneに近い。
逆に言えば、iPhoneもまた限りなくiPodに近い。ほぼ同じであり、携帯電話機能があって、ソフトバンクのサービスに加入して定期的な支払いをする代わりに初期費用格安で携帯音楽プレイヤー機能もついた携帯電話を手に入れることができるのだ。

もうおわかりだろう。
iPhoneは携帯音楽プレイヤーとしてはカウントされない。
ユーザーがみんなiPhoneを使いだし、それで音楽を携帯して出先で楽しむという使われ方が普及した今、単純に「携帯音楽プレイヤー」のシェアをもって、ソニーが売れてアップルに陰りがでてきたと言い切れない。むしろ「音楽携帯プレイヤー」というカテゴリー全体が斜陽化して、音楽はみんなiPhoneやアンドロイド携帯といったスマートフォンで楽しむのが常識となっていくのかもしれない。
むしろ、携帯音楽プレイヤー+スマートフォンでのシェアはどうなのだろう?と検証してみようという気にならなければいけない。
ビールのみのシェア云々よりも、ビール+発泡酒+第三のビールのシェアの方が重要なのと同じである。

私の場合、ソフトバンクの電波状況の貧弱さ故にiPhoneを敬遠し、AUのGショックガラケーと併用しながらiPod touchを選んだのだが、単純にiPhoneだけでいいという向きは少なくないだろう。
7月から8月といえば、ちょうどiPhone4が新発売となった時期に符合する。元来iPodを選好する層がiPodでなくiPhone4に流れた可能性はないだろうか。

利用者の利用形態や利用動機、その商品によって得られる価値自体を主眼としないと、こういう誤謬を産むことになる。
もしくは、5force分析でいうところの「代替品の脅威」への認識とその応用ともいえるだろうか。
author : 山田六郎 | comments (2) | trackbacks (0)

Comment

よしだ しげる | 2010/08/19 05:41
偏向報道
なんとかならないかしら

かと言って価値観が多様化してるから
一方向からだけの価値観では量れないのが現状ではありますが...
山田六郎 | 2010/09/02 15:42
吉田先輩

なんとかやっとコメントできるようになりました。
これは偏向報道というよりも比較対象の選定ミスだと思いますよ。








 


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