ホルムズ海峡波高し

原 曲:津軽海峡冬景色
原歌手:石川さゆり


核施設へバンカーバスター落ちたときから

原油市場 爆上がり

湾へ向かう船の群れは誰も無口で

方向変えて 引き返す

私も一人 自衛隊機に乗り

イラン人のデモを見つめ泣いていました

ああ ホルムズ海峡 波高し

ごらん これが核の施設 地下の奥だと

見知らぬモサド 穴を指す

イスラエルにできないから B2だけど

わずかに深さ 届かない

さよならイラン 私は帰ります

原油高が物価上げる 泣けとばかりに

ああ ホルムズ海峡 波高し

さよならイラン 私は帰ります

原油高が物価上げる 泣けとばかりに

ああ ホルムズ海峡 波高し


解説:
原曲「津軽海峡・冬景色」の情感を、中東情勢の緊張と日本経済の不安定さに重ねた地政学風刺作品です。アメリカの対イラン攻撃(バンカーバスター)を発端に、原油価格の急騰、ホルムズ海峡の封鎖リスク、イスラエル・モサドの関与疑惑、日本の自衛隊派遣、庶民生活へのインフレ波及という一連の流れを、哀切なメロディにのせて描いています。原曲の「津軽の女」の心情を、「湾岸に派遣された日本人」の視点に重ね、他国の戦争が巡り巡って日常生活に降りかかる無力感と怒りをしみじみと表現している点です。「さよならイラン 私は帰ります/原油高が物価上げる 泣けとばかりに」などのフレーズは、庶民と外交の距離感を痛烈に風刺しています。
国際情勢、エネルギー安全保障、そして地政学リスクと生活のつながりを歌で表現。
結局イランもアメリカも戦争を大きくする気はなく、面子だけは保ちたい。イランはダメだけどイスラエルの核開発はOKなどというダブルスタンダードはよろしくないと思います。